□■□新米主婦(←いつまで新米?)の自由研究□■□

     ~ちりめんじゃこ~

 「ちりめん山椒」を作る上で、必要だと感じたのが原料である「ちりめん」と「山椒」の知識。作り方やらをきいていると専門用語とまではいきませんが、取り扱っている業者さんならではの「常識」がぽんぽん飛び出してきます。
うちが知らなかったその「常識」、いまさらきけないと思っていたこと、まとめてきいてまいりましたので、ご参考にどうぞw
(仲卸のちりめんを取り扱っておられる方にきいてまいりました。)

 名称から。「釜揚げ」「しらす」「ちりめん」などなどいろんな呼び名がありますが、何がどう違うんでしょ???

『一般的に「釜揚げ」「しらす」「ちりめん」といったらカタクチイワシの稚魚のこと。京都ではゆでて水切りしたものが「釜揚げ」、それを干したものが「ちりめん」』と言うそうな。うちは(京都にきて約10年、父は滋賀、母は宮崎の出)「釜揚げ」を「しらす」と言うと思ってました。と伝えると、『そういう地域もあるよ。そういうとこでは「釜揚げ」のことを「しらす」と呼び、それを干したものを「しらす干し」と呼ぶことが多い』ですって。へぇえええ。他の魚でもそうですが、地域によって名称が全然違うというのは日本語のおもしろいとこですね。

 そしたら同じちりめん屋さんが扱ってはる「かなぎ」や「かますご」って?

『「かなぎ」や「かますご」は関東ではコウナゴ、関西ではイカナゴと呼ばれる魚の稚魚。「かますご」を「かますの子」と思う人もいはるけど、かますごはかなぎの大きいもの。つまり親というほうが近いで。』子じゃないのねw

 ところが!あとで調べてみるといかなごの大きいもの(フルセ「古背」)を「かますご」と呼ぶのも京都名のよう。阪神や三重ではカマスに似た魚の子という意味で京都で言う「かなぎ」のこと(いかなごの小さなもの)を「かますご」と呼ぶみたい。やっぱり魚の名前ってむづかしいや(><)ちなみに関東で「ちりめん」といったらかなぎ(いかなごの稚魚ね)の干したものをさす人も多いのだそうで、この人たちにとってはカタクチイワシのチリメンのことが「しらす干し」であるそうな。もう書いてても訳わかんない。。。)

 名前についてはある程度のことがわかり、調べるほどに訳もわからなくなってきた(爆)ところで、重要なお値段!なんですが・・・

『これも一般的に小さいものほど高値。京都では細かくて揃っているものが需要が多くて高値がつくし、大阪では逆に太めのものが高値がつくんやで。今日のセリではキロ1000円から4000円までやったわ』そんなに幅があるんやぁ。
需要の違いというのは、つまり作る料理の違いなんかしら?たしかに「ちりめん山椒」にはそちらのほうが見た目がよろしいようですし。

『あとは塩加減と、乾燥具合もいろいろなんやけど、これは産地というよりメーカーさんの違いのほうが大きいな』京都の方は薄味好みというだけあって、これも塩加減の薄いものが高値。乾燥もよくできているほうが高値のようです。乾燥具合がよいと『「ちりめん山椒」を作るときなども調味料をよく吸うので(調味料の)分量は増やしたほうがええやろし、その分(ちりめんが)ちょっとでも、目方が増えるから高値なんやろね』ですって。

『そうそう、夏場は鮮度を保つため塩加減は多少濃い目になるで』へぇえええ。

 この辺の話しをきいていると、やはり「ちりめん山椒」作りは職人技だなぁと感心。原料のちりめんをちょいとつまんで、調味料の配合、分量を代えることができたら、一人前以上のベテラン主婦!?料理人???wかっこええなぁ。

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