□■□これぞ京かまぼこ!「魚そうめん」と「しんじょう」□■□

1.煉部会企画会議(あくまで要所抜粋)



 まずは今回、なぜに煉製品部会に白羽の矢が立ちましたかと言いますと・・・

 もともとこの「伝統食普及委員会」、おせちに入っている商品からまずとりあげていこうというお話だったのでございます。京のおせちと言えば、『塩干商品の宝箱ぉ』ですから!!

 そら一番手は棒だらやろ!というわけで、第一弾は北海産部会より「棒だら」を、そして次に田作り!というわけで煎子部会が第二弾になったのですが、部会からの企画会議にて、通年よばれていただける「ちりめん山椒」も京都らしいやろうということになりまして、昨年はちりめん山椒をとりあげました。

 そして今年は・・・、紅白かまぼこ!ということだったのですが・・・・・

 実は京都市卸売市場には年末のおせち料理の季節になりますと、なんと80トンもの蒲鉾が入荷されまして、それはそれは目の回る忙しさ(@_@)

 それなら!と比較的落ち着いておりますこの初夏の季節に、これまた涼しげで、伝統食というにもふさわしい「しんじょう」と「魚そうめん」をとりあげさせていただくことにあいなりました。

 京都の方には馴染みの深いこの二つの商品なんですが、この企画会議の段階で、うちは二つともよお知らん状態(爆)(しつこいようですが滋賀県出身)他の地域ではあまり売られていないんですって。しかも!「魚そうめん」は夏の限定商品!!他の季節には製造さえもされていないとのこと。へええええ、そおなんやぁ。(そら知らんかってもしゃあないな←心の声)

 「しんじょう」にいたっては見たことあったっけ?料理屋さんで出てくる「海老しんじょ」(あんかけや、吸い物の椀だね)みたいなやつ???というレベル。(ごめんなさいm(_ _)m)

ところが「しんじょう」を見せていただいたら、四角くて・・・

 『はんぺん』やん!!

 
「ちゃうで、『はんぺん』と『しんじょう』は別のもんや(笑)でも知らんと(※知らずに)、同じと言わはる人も多いし、京都以外ではあんまり売られていない商品やからなぁ。『はんぺん』も確かに魚のすり身で作るもんやけど、山芋が入ってるから食感がふわふわするやろ?『しんじょう』は魚のすり身だけで作るもんで、見た目はよお似てるけど、食感はかまぼこに近いんやで。」

そおなんですかぁ。

「それにしても、他の商品と違って煉製品はもうできあがってるもんやし、レシピ公開というても、そないに手ぇこんで作るもんでもないしねぇ。。。」

 そおそお、そのままでもよばれられる手軽さも煉製品の売り!ですもんねっ!!

(やった!!今年はなんも作らんでええかも。ほほほh)

「工場見学が無理でもお話だけでもきかせてもらえへんかな。もっと詳しいことを知ってはるやろし、珍しい食べ方も知ってはるかもしれんで。」

 そおですねぇ。。。

「よっしゃ、詳しいことは一緒に製造元さんとこに勉強しに行こかぁ!!」

 って、結局無知なうちが一緒にお邪魔するのですね・・・

というわけで続きますv

  ←煉部会部長 和田充弘氏(株)和田商店 

  京都の夏と言えば鱧(はも)!祇園祭りの別名は「はも祭り」と言うのは有名なお話。はも落としが一般的ですが、煉製品では、元々鱧を原材料に使ったかまぼこ「魚そうめん」や「しんじょう」がよく売れる季節なんです。魚そうめんの売れる時期というのは「祇園さん(祇園祭り)から大文字迄」と言われています。

 魚そうめんを食べないと夏が来たと思えないとおっしゃる年配者もいらっしゃるようです。一昔前には「鱧そうめん」とよばれていたくらいですからね。昔から京都では馴染み深い商品なんですよ。京かまぼこの代表とも言えます。ところが、京都以外ではあんまり売れないというのも事実でして・・・。さっぱりして夏らしく、おいしいものですから、ぜひみなさんによばれていただきたいです。

 他の煉製品もこちらでは冬にはたいて(煮て)よばれることが多いですが、夏はさっとあぶっても香ばしくよばれていただけますし、天ぷら(揚げかまぼこ)はご自宅でよばれる前にもう一度揚げて頂くとよりおいしく召し上がっていただけますよ!

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