「京風おせち料理」で塩干食品の底力を知る 2

この『京風おせち料理教室』、12月7日から9日の日程で京都水産協会と京都市が共催している。広く一般から参加者を募集し、抽選により各日、100名の受講者が参加できる。年末恒例の行事になっているそうだ。
今回は、京都塩干魚卸協同組合が運営担当にあたっている、講習の最終日にお邪魔させて頂いた。
▲会場となった京都料理専修学校
普段あまり作らなくて慣れていないことや、作るのに手間がかかることなどから、最近はおせち料理をデパートやスーパーなどで予約して買う家庭も多い昨今。手作りおせち料理教室に、それほどたくさんの参加者が集まっているのだろうか?
当日、少し懐疑的になりながらも、会場となっている京都料理専修学校へ到着。しかし、教室へ入ると、室内は参加者でほぼ満員。心配は筆者の杞憂であったようだ。参加者も20代からご高齢の方まで幅広い年齢層にわたり、特に若い人たちの参加が多いことに、まだまだ日本の食文化の伝統も健在と、嬉しくもあり、感心させられた。
やがて開講の時間となり、関係者の挨拶に続いて京都料理専修学校の小川英彰校長から注意事項やおせちについての説明があり、いよいよ調理講習がスタートした。
さて、『京風おせち料理教室』当日のメニューは、スルメ、小梅、昆布を使った三種肴に始まり、数の子・ごまめ(田作り)・紅白蒲鉾の飾り切り・棒ダラと赤目芋の炊き合わせ・はまぐりの潮汁・宝海老等など。お正月には欠かすことの出来ない縁起物の料理から京ならではの料理まで、幅広い内容を教わることが出来る。
▲説明に真剣に耳を傾ける講習生の皆さん
講習時間内で果たして、これだけのメニューを消化できるのかと不安に思ったが、指導にあたる京都料理専修学校のスタッフの皆さんの段取りも良く、素材の下準備もあらかじめ出来ているため、時間内に手際よく仕上げられていく。
講習生は、スタッフの皆さんの適切な指導により、おせち料理のコツを効率良く習得できる。参加者は、約10名ずつに班分けされ、互いに和気あいあいと料理を楽しんでいる。当初、料理に自信がなさそうにしていた若い人たちも、調理のポイントを知ると、思いの外簡単にできたようだ。
▲すごい人数!みんな和気あいあいと楽しく調理

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