調理をするにあたって、そもそもうちが『身欠きにしん』についてなんの知識も持ち合わせていないことに気づく(^^;;
(いつものことやんって、突っ込みはなしで<(_ _)>)
お料理にチャレンジする前に、多少の知識(雑学も合わせて)を入れましょうかw
物知らずなうちに、役員さんたちが色々教えてくださいました(^▽^)
★「身欠きにしん」ってなんでそんな名前なんですか? 干すのに開きにするやろ?で、開いた状態で腹の部分を落とす、つまり「身を欠く」から身欠きにしん。昔は冷凍の技術とかないから、よう乾かす「上干(じょうかん)」とよばれる状態のものであったので、身が薄い腹の部分は腐るからいらん(不用)かったんや。 今は一夜干しくらいの「ソフトニシン」が主流で(腹の部分が)腐ることもないし、目方も増やせるから、1枚の開きのまんまの状態で目にすることがほとんどやな。煮いて(たいて)も元が何かは一目で(形で)わかるよ。 (と、とっても上手な魚の絵を描いてwww説明してくれはりました) ←上が8分干、下がソフトにしんと呼ばれるものです。 ★なんで、京都の伝統食になったんでしょ?にしんが獲れるのは北海道では? 昔の都のタンパク源やなぁ。せやし、棒だらと一緒。江戸時代に北海道の開拓がすすんで、松前藩が魚を干したものを幕府や都に献上してた。その頃から貴重なタンパク源として京都で食べられるようになったということやな。 今は冷凍の技術も進んだから「上干」にする必要ないし、調理する側も戻すのに時間のかかるものより手軽なもののほうがええから「ソフトニシン」が増えたわけやなぁ。 ソフトニシンって言うくらいでやらかい(柔らかい)から、一度焼くことで余計な脂を落として、身が締まってから煮く(にる)家庭も多いよ。 ★「にしんとなすのたいたん」って季節的にはなすの収穫時期の夏の食べ物ってことですか? それもあるけど、新モノの身欠きにしんの出回る季節も夏やで。魚が獲れるのが冬から春にかけてで、それを身欠きにしんにして出回るのが初夏。夏に獲れて一緒に煮いたらおいしかった野菜がナスやったんやろうね ほおほお。すると『冬の棒だら煮、夏のにしんなす』ってとこですね♪ ★とても個人的な感想なんですが、「にしんなす」って苦手なんですよ。臭いからして(笑)なすびが苦手なんかなぁ。作るの憂鬱なんですけど。 あれは大人の味やしなぁ(笑)それが急に「旨い」って思う時期が来るねんて。(確かに、昔はおでんの大根って嫌いでした。今は大好きw) せやけど、周りで大人が昔の苦手意識で食べへんかったら、その子供は全く知らん料理になるんやで?世間であんまり食べられへんようになった料理って、そういう大人の味やったり、作るのに手間がかかるもんやろ?今の子供ら(経験もできんと)かわいそうやなぁ。そおいうわけやし、がんばってwww 身欠きにしんも昔は菊の肥料に使ってた(※)くらいぎょうさんあったんやけど、今は少なくなってしまったわ。もっと昔ながらの味を食べてもらえるようになるとええね。 ※「田作り」と呼ばれるごまめはその名の通り田んぼの肥料として使われ、身欠きにしんは脂がきつい(多い)ため菊の肥料に使われたのだそうです。 |