京都塩干魚卸協同組合
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今年は『ちりめん山椒』に挑戦!!
生の実山椒が出回るのは5月から6月くらい。そのまま冷凍保存もききますが、青みを美しく残したいのなら、塩茹でしてからをお勧めします。
下処理は生のものならざるの上で転がして枝をとる方法もあります。塩茹でのものなら塩抜きをして、醤油漬けならその醤油を調味料として使うとおいしくできるそうですよv
=京都のちりめん山椒の特徴=
・乾燥していてぱらぱら。
・砂糖は使用しない!(佃煮じゃないです)
・酒(日本酒)を大量に使用
・山椒の色が残り風味がきいている

=基本の材料と作り方=
 ちりめんじゃこ 200g
 実山椒 40g
 薄口醤油 20cc
 濃口醤油 20cc
 みりん 40cc
 酒(日本酒) 100cc

 1)酒と醤油を沸騰させる
 2)弱火にし、じゃこをいれ水分を飛ばす
 3)山椒を入れ全体にゆきわたらせる
 4)火からおろす直前にみりんを入れ2まわし
 5)ざるにあけ、うちわであおいで乾かす

=実践=
 まずは山椒の枝とり。多少は残っていてもいいですと言われたけれど、やり出したら集中してしまい、40グラムの山椒に気がつけば20分強かけてしまいました。今回使用したのは塩茹で後、冷凍保存してあったもの。山椒の実が生とは違い柔らかく、くずれやすいかもしれません。

 そして調味料を計り、調理開始。酒と醤油(薄口しかなかったのでそれを使用)をあわせたものを沸騰させ、ちりめんを入れましたが、水分を全部ちりめんが吸い込んでしまい、あわてて同量(結局倍量を使用したということです)の酒、醤油を足しました。しばらくすると水分がとんできたので、山椒を入れ、またしばらくしてからみりんを入れてざっくり混ぜてできあがり。調理時間はなんと15分もかかってないと思います。ざるにあけて(このときに調味料が残っていたのが落ちましたが元の分量よりはずいぶん少なかったので足したのは正解だったかな?)うちわであおぎましたが、広げたほうがいいかなぁとテーブルの上に広げてしばし乾燥、うちわでぱたぱた。敷いた紙がまだ残っていた余計な水分をとってくれたのですぐにできあがりました。

=最終的な今回の分量=
 
ちりめん 200g
 実
山椒 40g
 
薄口醤油 80g
 
酒(料理酒) 200g
 
味醂 40g 

ちりめんが200gと量が少なかったのでフライパンを使いました。必ず先に酒と醤油をあわせたものを沸騰させてください。後で足すと醤油臭さが残ります。ちりめんを入れた後調味料が多すぎると感じたらきったほうがよいと思います
結局フライパンを使ったことがよかったみたい。木しゃもで混ぜることをあまりせず、フライパンごとゆすったり返したりしていた為、ちりめん自体が崩れることなく仕上がったことを褒めてもらいましたv
広げて乾燥。この乾燥をしっかりしていなかった為、目指していたぱらぱらとした仕上がりにならずしっとりとしたものになってしまいました(><)業務用には大きな扇風機を使ったりしてしっかり乾燥させるのですが、乾燥させすぎても硬くなってしまうそうで、このあたりもむつかしい。。。
=作ってみて=

 調理自体はとても簡単。調理とは呼べないくらいのものかも。(一番時間がかかったのは山椒の掃除だったしw)ただ!難しいのは調味料の配分。出来上がり直後を試食してみましたが、ちりめんだけをつまむとなんだか塩辛い。薄口醤油のみを使用したせいか???(もらったレシピ上は薄口と濃い口半々でした。)試作前にちりめんをよばれてみましたが、「上等の」と言われただけあり、塩分もひかえめでからっと乾燥していたし。どうやらちりめんの塩梅(塩加減、乾燥度)が調味料の分量に大きく影響しそう。このあたりが職人技なのでしょうねぇ。とりあえず一晩置いたら山椒の風味がちりめんに移るかもしれん!と結論付けまして、また明日試食することに。(翌日は少し醤油の味が落ち着きましたが、それでもまだきついと言われましたので、やはり後で足すのはNG(TT))
 見た目はちりめんの色が薄く(薄すぎる?)、山椒の青色はきれいに残っていました。京都でお土産用に売られているちりめん山椒はこういうものが多いかなぁ。
 まま、おうちで食べるのには充分、と初めてにしては合格をいただけたようです。辛さなどは好みがありますし、これはこれでOKの様子ですが、
同じ味を作り続けることが難しいのでしょうね。そう考えると、作り慣れた方に調味料の分量をきくと「目分量!!」と胸を張って答えられるのがよくわかりますw結局は「舌が憶えている味」にみなさんなさっているのですもんね。


 
今回のを教訓に、次回はちゃんとお醤油を薄口と濃い口の半々か濃い口のみを使用してみることにいたします。

=ポイント=(二度目も踏まえて)

○乾燥状態が良くて水分をよく吸いそうなちりめんの場合、醤油を増やす割合より
お酒の割合を増やしたほうがよいそうです。
○山椒の香りをきつめに仕上げたい方は
生の実山椒を使い調味料を煮立たせるときに入れるとよいです。ただし、山椒にも醤油の色がつきます
○醤油の辛さが気になる方は
減塩醤油を薄口の代わりに使ってみましょう。作り方を教えていただいた業者さんはそちらを使われてました。
○原則の調味料の配分は
酒4に対し薄口1、濃口1の4:1:1。ちりめん自体が辛いときは薄口の割合を減らして濃い口を増やすなどして塩加減を調整してください。
○使用する「酒」は
料理酒ではなく、日本酒!!安いお酒でよいので日本酒を使ったほうがおいしいそうです(酒とだけきいたうちはてっきり料理酒と思い込んで使っていました)
○ちりめんを入れて水分をとばすのは
鍋をかたむけたときに調味料がほとんど残らないくらいまで。二度目はフライパンの周囲から薄煙が上がるくらいまで水分をとばし、乾燥もうちわで15分、そのまま広げた状態で1時間(8月でしたので冷房のきいた事務所に広げて)放置しました。カリカリの状態にはならないようにときどき見てやってくださいね。やはり扇風機を使うのが早いみたいです。
○山椒も入っているので日持ちします。目安は2〜3週間程度。(きちんと密封できていたらもっともちますよ)多めに作ったら小分けして袋に入れておくとよいです。
○醤油と酒は倍量に増やしてもみりんはそれほど増やさなくてよいそうです。レシピどおりの「2まわし」では水分がずいぶん残っていたのでまた飛ばすはめになりましたから。

奥が一回目試作。比べてみると色が薄いのがよくわかります。右が業者さんが実際に売られているもの。左が二回目の試作(薄口と濃口を半分ずつ使用)です。右のほうがちりめんが小さめです。

最後に・・・
やっぱり
数をこなすのが一番w私も同じちりめんを使用して2回やったので2回目はうまくいきました。今回のプレゼントのちりめんはけっこう量も多いので、(ご自宅で買われてやるときも)もう少し少量で調味料の吸い具合なんかをみたほうがうまくいくと思います(^-^)