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委員会おすすめ!!
『棒だらと豆腐の鍋料理』
=試食会のご報告=
きっかけは昨年度のプレゼントに申し込んで頂いた堀昭三様からの掲示板への書き込みでした。

 最終的には「こんな食べ方あるんやねぇ」で終ってしまっていた(堀様すみませんm(__)m)のですが、今年度初の委員会の席にて、企画に頭を悩ませていたところ、委員長より「そういや、去年書き込みしてくれはった鍋の詳しいレシピはもらえへんかな?」と一言。委員会メンバーにはそんな食べ方は初耳!とインパクト大の書き込みでしたので、もちろんみな覚えておりました。

 一年も経って連絡しても教えてもらえるかしら?と半信半疑で連絡させていただきましたら、なんと!とっても丁寧なメールを返信してもらえたんです!!↓

棒ダラと豆腐の鍋料理【棒だら鍋】(4人分)
○材料
☆主材料
棒ダラ(干物) 400g
豆腐 2丁

☆薬味
刻みネギ 丼鉢一杯
七味唐辛子

☆だし汁
だし汁 3000cc
昆布
鰹節
薄口醤油
本酒 90cc

○作り方
1)
5〜6日間水に戻した棒ダラの大きな骨を外し、3mm位の薄さにスライスする。
2)
だし汁は、昆布と鰹節、薄口醤油でうどんだし風に作る。(砂糖分は入らない点に注意)大鍋に3000cc用意する。
3)1)
で用意した棒ダラのスライスを2)の大鍋のだし汁の中に入れ5分ぐらい沸騰させる。
4)
食卓に、水炊き用の鍋に3)を適量入れ、少量の日本酒を入れる。煮立ったら豆腐を入れる。(タラ入りの湯豆腐の雰囲気)
5)
用意した各人の汁椀に多めの刻みネギを入れる。そこに鍋から具の豆腐とタラをたっぷりの汁と一緒に取り分ける。

好みで七味唐辛子をふりかけて熱いところをいただく。

これで今年の企画は決まりですwこのお鍋を実際に料理店で出してもらおう!と企画書を書いたんですが・・・

 「これ、よそにお願いする前に自分らでよばれてみたほうがええんちゃう?」との意見に皆が賛成。

 そうなんです。委員会のメンバーは「棒だらを調理する」側の人間ではなくて「棒だらを漬けて売る」側の人間ばかり。つまり、漬けているときのアノ臭いが体に染み付いた人間ばかりなのです。ほんとうにすごい臭いなんですよね、アレ。。。(けどアレを嗅ぐと年末が来たなと感じるのですけれどw)

 というわけで、臭みが気になった私たちは実際に試食をしてみることにいたしました。(長い前置きですみません)

 試食会当日。店舗で漬けて頂いていた棒だら(1)を事務所に持ち帰り、毎度のことながら給湯室で調理開始。魚をさばいたことのないうちは、ベテランさんに包丁の持ち方から教えていただきながら(爆)なんとか棒だらをスライスいたしました。(2)炊くときにはもちろん棒だらはぶつ切りなので、スライスできるかどうかも疑問だったんですが、やはり魚は魚、もっと薄いほうがいいかな?とは思いつつもなんとか出来ました。

 お出汁とねぎは前日に用意していましたので、あとは炊くだけです。しかもレシピによるとあらかじめ炊いておく時間はなんと5分!ほんまにこれでええんかな・・・とまだまだ疑心暗鬼ですが(堀様、ほんとうにすみませんm(__)m)、従うことにいたしました。

 
さて試食会が始まりました。総勢10名ほどがそろったのですが、このような形で棒だらをよばれたことのある人間は委員会メンバーにはおらず、当日お越しいただいたご長老のうちの1名のみ。後はみな未経験。

 レシピどおり先に少し炊いておいた棒だらを土鍋にうつして酒を入れ、沸騰したところで、豆腐を入れて煮上るまで待ちました。(3)

 土鍋で煮ている間もずっとみなさんいらっしゃったのですが、思っていた臭いが全然してこないことにびっくり!煮上がって蓋をとってみても全く大丈夫v

 さっそくよそって試食をいたしました(4)が、これがおいしくて、棒だらだけに?「目から鱗」!みな「おいしい、おいしい」とすぐになくなってしまいましたw(おかわりされた方もいらっしゃったくらいです)

 


(1)漬けたての棒だらです

(2)もう少し薄く切るのが本来の食べ方のようです・・・


(3)お出汁にはお醤油のみしか入っていません

(4)見た目も上品な吸い物のようです

委員長も黙々とよばれております

おかわりされた方がこの中にw
では試食後の感想です。

 ○(堀様がおっしゃっていた通り)日本酒が合うだろう、 いや、焼酎のロックが合いそうだ(酒飲みの集まりではないんですよ、あしからず)、

 ○食感もいいし鱧の吸い物を頂いているようだ

 ○棒だら煮より簡単である

 ○生のタラと同じように調理できるということがわかり(焼いてよばれるという書き込みもあったので)感動した

 とまぁ、みなさま前回の会議とはうってかわったご様子w今年の鍋まつりにこの料理を出してみてはどうか、という話しも飛び出しまして、前向きに検討させていただくこととなりました。

 (みなと同じように臭みを疑っていたうちはあらかじめ炊くときに半量とり、そちらはしょうがのスライスを入れ炊いてみたのですが、これはこれで上品な味に仕上がったと思います。ただ適量がわからずに少し多めに入れてしまったようで、しょうがの香りが勝ってしまっていたのが残念でした。)

 遅れて参加した委員が1名いたのですが、その方も「みながどんな顔をしてよばれているか楽しみに」来たのだそうw会議室にどんな臭いが充満しているかも楽しみにされていたそうで。ひどいなぁ。。。て、一番(臭いを)気にしていたのはうちですか?(爆)

 とにもかくにも、頂いた「棒だらと豆腐の鍋料理」は絶品!!委員会メンバーの太鼓判をいただきましたv実際に昨年に引続き調理したうちも、「棒だら煮」より時間もかからなくてずっと簡単♪(魚をさばく過程を除いては(爆))とコレはおすすめいたします!!最初の企画どおり、プロの方が作ってくださったら、もっとおいしいものがよばれられそうだなぁと、食べることにに目の無い私はよだれを垂らしながら、企画にご賛同いただける料理人様のお申出をお待ちしておりますw

 最後になりましたが、レシピをくださった堀様、ほんとうにありがとうございました。


■□■堀様からのメール全文■□■

 この料理のことを友人に聞くとわが家だけかなと思われます。「いも棒」が全国ネットで紹介されるのだから、京都庶民の昔からのタンパク源として鯖寿司、鰊そばと共に是非残したいものです。
 正月などに訪ねてくる友や客に振る舞う料理として欠かせないものとなっています。皆、うまいと満足してくれます。 高級料理に食べ飽きた人達には特によいかもしれません。また、お酒、日本酒にもよく合います。手軽で、冬のもてなしには大変良いものです。
 しかし、昔の庶民の食べ物も、今では上質の棒ダラが上等な牛肉並みに高くなってしまい少し残念です。

 
昨今の棒ダラの値段の高さと入手の困難さは、魚の資源の問題もあるのかもしれないが、消費の減少にも原因があるのかなと思っています。貴協同組合のキャンペーンが成功し、リーズナブルな価格で安定した供給がなされることを願っています。

◇ポイント
A.棒ダラは、
真鱈のアメ色に干し上がった上質のものを使う。(スケソウダラはだめ
B.食卓の鍋に直接スライスしたタラを入れても良いが、少々特有のにおいがするし、煮上がるまで時間もかかるので、事前にだし汁で煮ておく方がよい。ただし、煮立ったときのにおいも気にしないし、時間もゆったりとれるならば、フグのテッサ風に薄切りしたタラを皿に並べたものを使うのも視覚的に良いかもしれない。
C.この鍋は、昆布と鰹のだし汁を棒ダラ加わることでうまみを劇的に向上させる点にあるので、
他の食材を加えてはいけない
D.したがって、だし汁はたっぷりと用意する。

◇料理の特徴など
○あっさりした味わいで、正月などに朝からおせちなど、他のうまいものを飽食した後の食事として新鮮な味わいがある。あっさりしていてもだし汁と乾物のうまみで他のごちそうに引けをとらない。
○とにかく日本酒がすすむ。
○タラのコリコリした食感が良い。
○食事の終わりにさしかかると、ご飯にぶっかけたり、餅を煮込んだりしてもうまい。
○翌日に残っても、意外とさっぱりしていて食べ飽きないのが不思議。